ある日,海外からE-mailが届いた。
某国の日本人学校の教員から,”子供たちにメダカを見せてやりたいのでぜひ送ってほしい”と
もちろん,私はメダカを海外に送ったことなど一度もない。でも,私の開設するメダカショップのページを見ていただいたのも何かの縁(日本メダカは取り扱っていないのだが・・・・)。先方に送料だけ負担していただくことにして,メダカを提供することになった。
私にとって海外初輸出。わからないことだらけであったが,今回の経験が多くの知識を私にもたらした。

<輸送手段>
 生体であるため,輸送時間が一番短い航空貨物を利用した。

<トリートメント>
 生体の体調を整えるため,輸送手段の調査と平行して,出荷するメダカのトリートメントを開始した。
 近所のショップでヒメダカを40匹購入し,是非,クロメダカも子供たちに見てもらおうとクロメダカ50匹を用意した。

<梱包>
 航空貨物のため気圧の低下を考慮して,魚を詰めた袋は,酸素を一杯入れず袋に余裕を持たせた。20匹ずつを1袋とし,ビニール袋を2重にして,さらにすべての袋(4つ)が入る大きなビニール袋にひとまとめにして水漏れ対策を万全にした。
 航空貨物の料金は,箱の大きさと重量で決まそうで,体積cm^3を6000で割った数字と重量(kg)の大きい方が料金計算の基準となる。最小梱包単位の6kgを越えないように36000cm^3以下の箱を探して使用したが,水の重さがかさむため,結局,重量が若干超過した。

<集荷>
 荷物は,業者が取りに来てくれました。(作業服の方ではなくてスーツ姿の営業の方が)
 通関に必要なインボイスは,業者で作成してくれます。

<フライト>
 翌日の,直行便でメダカたちは飛んでいきました。
 現地からの情報では,業者からの要請で,通関窓口がしまっていたにも関わらず,特別な計らいを受けて夜に通関がすまされたようです。そこから先が,また業者さんの計らいで,深夜に学校に到着したとか・・・・・

<公開!>
 メダカは,翌日の職員会議(朝礼?)でお披露目され,拍手喝采を浴びたとか。
 その後,教材として観察することになる小学校5年生の教室を巡回したようです。
 いくつかの水槽に分けられ,1つは,来訪者の目にとまる場所に設置されたようです。

 後日届いたメールでは,卵も産んでいるようです。遠く彼方の地ですくすくと,いつまでも何世代も生き延びてほしいものです・・・・・・・・・。
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