オーバーフローシステム製作記
メダカの飼育は,小さな水槽で可能です。しかし,小さな水槽は水量が少ないために
水質が悪化しやすい事が欠点にあげられます。また,小さな水槽は水換えが比較的簡単ですが,数が多くなると
それぞれの水槽の水換えに要する時間は短くても全体ではかなりの時間が必要になります。
メダカだけを集めた水族館として有名な東山動物園のメダカ館を見学した際,オーバーフローシステムを採用して
メダカの飼育管理を行っていることを聞きました。館では1ユニット総水量400Lのシステムを使用していて
pHの管理から水温管理までを行っているということでした。
そこまでは真似出来ないとしても,メダカを初めて以来,育成期の幼魚・若魚が水量の割に過密飼育を余儀なくさ
れている我が家の温室の状況を考え,是非,この育成期の間の水質管理をオーバーフローシステムでクリアできな
いかと考えました。考えているだけでなく実行にうつしてみようとオーバーフローシステムの製作に踏み切りました。
以下は,まだ製作途中の製作記です。顛末が「完成!」となるか乞う御期待!!
製作にあたって
- 1.幼魚・若魚の飼育管理を今よりもラクチンにしたい!
- 2.水槽の掃除が楽に出来るよう,送・排水パイプと水槽の着脱が可能なシステム作り。
- 3.棚板に加工を施さなくても良いシステム。
- 4.製作にかかる費用が安価なこと。
設 計
- 配管:加工が容易で,安価なそして多くのオーバーフローシステムで使用されている塩ビ管とした。
送水側に13mm,排水側に25mmの物を使用することに決定。
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- 水槽:棚板に加工を施さないでオーバーフロー水槽を作るには,底板から排水管を出すことが出来ないので,側面に
排水管を取り付けるしかない。ガラス水槽は側面がみんなガラスなので私は加工する自信がない。今回は,実用半分,試作半分なので,我が家で
育成用に最も多用する3Lプラケを使用する。うまくいけば,より大きな水槽でのシステム製作も可能。
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- ポンプ:出来るだけ揚水力が大きく,排出水量の少ない物。これがなかなかありません。
部品の調達 いざ!DIYショップへ!
- 塩ビ管:13mmの管やそのジョイント,エルボーなどを調達。DIYショップ
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- 水 槽:最近,プラケースは熱帯魚を取り扱っているDIYショップで,通年,安く購入できます。3Lプラケで@300円前後。
濾過槽には以前中古で購入した45cm角のアクリル水槽を使用。
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- パッキン類:排水管を接続するためプラケに穴をあけて,そこにネジのついた塩ビのジョイントを取り付けるのだが,
水漏れ防止に,水道用のシールテープとO−リングパッキンを使用。DIYショップで調達。
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- ポンプ:結局,エーハイムの一番小さな水陸両用ポンプを購入。熱帯魚点で調達。
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- バルブ:ポンプの水量が大きいため,余分な水を濾過槽に再循環させる水量と管内の水圧調整に使用。DIYショップで調達。
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- 送水コック:各水槽への水量を調整するコック。大きな水槽のシステムであれば,上記のバルブを使用すれば良いが,
プラケースを使用し各水槽への送水管としてエアチューブを用いるため,医療機関で用いる輸血用のローラークランプを使用。エア用の一口コックも
検討したが,金属であることと,通水径が小さいことで採用を中止した。
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- 道 具:塩ビ管を大量に切断するため,ローラーカッターを購入。塩ビ管の接着剤。プラケースに穴をあけるためのドリル刃。
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- 濾過槽:濾材は,まだ考えていない。水槽を2分割して,濾材を充填した方に水槽からの排水を流し込み,もう一方に
ポンプを入れて送水する。分割に,水槽用のセパレーターを使用。
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